樹のコトBlog

BLOG

【3M】施工のご注意

樹のコトブログです。

今回は前回のブログに引き続き、
3M™ダイノック™(以下ダイノック)フィルム
選定・施工・メンテナンスにあたってのご注意から、
「施工にあたってのご注意」についてお伝えいたします。

※ダイノックフィルム「Product Information」P.10から引用しています。

3Mの製品をチェックする

施工にあたってのご注意

施工温度範囲:12℃~38℃
低温時には、温風ヒーターなどを使用して、下地基材やダイノックフィルムの温度を上げてください。
温度が低いと接着不良が生じたり、施工後にフィルムが膨れたりする場合があります。
角Rにフィルムを折り曲げて貼った場合、製品によって角R部分が白くなる場合があります。
貼る際はドライヤーで温めながら貼るか、貼った後に温めてください。
低温時にはフィルムが裂けやすくなりますので、カットする際の取扱いにはご注意ください。
高温時にはフィルムがより柔軟になり、施工しにくくなる場合があります。

照明
必要に応じて投光器などを使用して、明るい場所で施工してください。
照明が暗い場合、下地基材とフィルムとの間の異物混入や気泡を見逃す恐れがあります。

施工環境
ほこり・ちりなどが少ない場所で行ってください。
施工する面のみでなく、床の清掃を行ってから施工してください。
空気が乾燥して静電気が発生しやすい場合は、床の清掃を行ってから施工してください。
空気が乾燥して静電気が発生しやすい場合は、床に霧吹きなどで水をふきかけてください。
内装工事など常時的に多くのほこりや微粒子などが発生する環境下においては、汚れにご注意ください。
表面のエンボスに汚れが詰まってしまい、清掃が困難な場合があります。
※表面の微細な構造の特性上、CHシリーズ、VMシリーズなどでは特にご注意ください。

塩ビ鋼板製ドアへの貼り付け
屋外に面した塩ビ鋼板製ドアに貼る場合、
3M™プライマーDP-900N3を全面塗布し、
DRシリーズを施工してください。

エンボスの深い塩ビ鋼板に貼る場合、接着面積が少なくなるのでサンディングを行うなど下地処理にご注意ください。

テープなどを貼る場合
粘着テープ、養生テープなどをフィルム表面に長時間貼ったままにしないでください。
テープの接着剤がダイノックフィルムの塩ビに含まれる可塑材の移行により軟化し、ベタ付いて、きれいに剥がせなくなる場合があります。

ゴムと接触する場合
カウンター、天板、トイレブース、扉などの用途にフィルムを使用した場合、機器の足や戸当たりのゴムなどが長時間接触すると、ゴムの材質によってはフィルムが変質する恐れがあります。

荷重が掛からないように
施工後のフィルムに力が常時加えられる場合、フィルムにシワが発生する場合がありますので、フィルムに力が加わらないようにしてください。
特にドアノブ周りにフィルムを貼り付ける場合はご注意ください。
施工後のフィルムをヘアドライヤーなどで温めて、接着力を上げるようにするとシワの発生を軽減できる場合があります。

重ね貼り
重ね貼りした場合、不燃材料とはなりません。
必ずフィルム表面に3M™プライマーDP-900N3を塗り、十分に乾燥してから貼ってください。
ARシリーズ、SRシリーズ、EXシリーズの上に重ね貼りをする場合、サンドペーパーでフィルム表面をサンディングしてから、3M™プライマーDP-900N3を塗布してください。
エンボス、機能製品によっては重ね貼りしにくいものがありますので、「Product Information」P.11~15を参照してください。

方向性
フィルムは、裏面剥離紙ロゴを同じ方向に合わせて貼り付けするのが基準です。
フィルムの裁断位置により、突合せ部の左右の色の濃さが極端に異なる場合がありますので、裁断位置や貼る方向にご注意ください。
なお、エンボスには微妙な方向性があります。
逆方向に貼ると、光線の加減で色違いに見える場合がありますのでご注意ください。
施工の際は、裏面剥離紙ロゴにより、柄の天地方向を確認してください。
フィルムは、製造工程で厳重な品質管理を行っていますが、ロットにより多少の差異が生じることがありますので、異なったロットを同じ面に使用しないでください。
対応する縦柄・横柄の製品もロットが異なりますので、多少の色の差異が生じることがあります。
フィルムは、ロールの途中にスプライス(つなぎ目)が入る場合があります。

フィルムの繋ぎ
フィルムを繋いで施工する方法は、突合せする方法と重ねる方法があります。
重ね貼りできない品番では突合せてください。
繋いで施工する方法については事前に打ち合わせのうえ施工してください。
突合せ貼りをした場合、施工後に隙間が生じる場合があります。
特に濃色フィルムの場合は、隙間が目立つことがありますので、フィルム施工に先立って突合せとなる部分の下地にフィルムと同系色の色を塗っておくことをお勧めします。
隙間の発生を軽減させるために、突合せ部の下地素材には、プライマーを2、3度塗ってください。
また、フィルムを重ね裁ちする際、下地素材を切らないようにご注意ください。

全般的な取り扱い注意事項
ロールからフィルムをカットしたり、巻き直したりする際、フィルム表面に傷が付かないように、作業台に低摩耗性テープを貼ったり、床を養生するなどしてください。
ロールからフィルムを巻きだして平面上にすると、剥離紙とフィルムが剥がれることがありますのでご注意ください。
裁断の目安として裏紙に罫線がありますが、製造上の理由により多少ずれる場合があります。
必要な寸法より40~50mmは大きく裁断してください。
裁断後のフィルムの一時保管は、ロール状にして端部をテープで止めて立ててください。
裁断したフィルムは引きずらず、表面を直接床につけないでください。
表面に傷が付き、破損する恐れがあります。

施工時の注意事項
接着力は施工してから徐々に上昇し、3~7日で最大強度に到達します。
端材などを廃棄する場合、『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』に従い、許可を受けた産業廃棄物業者に処分を委託してください。

剥離方法
ダイノックフィルムは貼り付け後、時間が経過するに従って剥がしにくくなります。
剥離する必要がある場合は以下の手順で行ってください。

剥離時の注意事項
剥がさずに上から重ねてフィルムを貼ると、不燃材料になりませんのでご注意ください。
石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、ベニヤ板等の下地に貼ったフィルムは、下地を傷つけずに剥離することはできません。
上記以外の下地でも痛める場合があります。
塗布したプライマーの跡が残ります。

剥離手順
①下地を痛めないように注意しながら、フィルムに
 20cm程度の間隔で切れ目を入れる。
②ヘアドライヤー等でフィルムを温め軟化させる。
③切れ目を入れたフィルムを短冊状に剥がす。
④剥がした後、下地に接着剤が残る場合があります。
 残った接着剤は
 ・3M™クリーナー20
 ・3M™クリーナー30
 ・シンナー等を使用して取り除いてください。
 取り除いた後も、下地によっては貼り跡が残る場合があります。

保管・輸送にあたってのご注意
製品の保管・輸送の際には、カートン(フィルムロール梱包箱)のラベル側を揃えて積み重ねてください。
その際は、6段以上積み重ねたり、パレットの2段積みをしないでください。
輸送の際には、カートンを落とさないでください。端部が割れることがあります。
製品の保管は、直射日光や高温度な環境下を避け、周囲温度38℃以下の清潔な場所に保管し、購入後1年以内に使用してください。
使用後、残ったフィルムを保管する際には、購入時と同様の梱包形態にし、必ずフィルムの緩みがないように手で巻きを締めたのちテープ止めをして、フィルムの巻きが緩んでこないように注意して、上記条件にて保管してください。
フィルムを緩めて 保管しておきますと、剥離紙とフィルムに剥離が発生する場合があります。

3Mの製品をチェックする

引用:3M™ダイノック™